18日、広島県広島市のNTTクレドホールにて広島国際映画祭2022が開催、今年も映画祭代表の部谷京子さんが映画祭の開幕を宣言されました。
コロナ禍の影響で規模縮小を余儀なくされた2020年、2021年でしたが、今年は8月に開催の『ひろしま国際平和文化祭』の中でおこなわれた『ひろしまアニメーションシーズンズ2022』と連動しアニメーション作品の上演企画、広島県出身の宮川博至監督、住本尚子監督らの登壇、さらに海外からもゲスト来場があるなどスケールアップしての実施となりました。
そして部谷さんは今年もしっかりとイベントをアピール、昨年に引き続き笑顔で右腕をしっかりと掲げ、高らかに開幕を宣言されました。
また映画祭には広島県広島市の松井一實市長も登壇、今年で14回目を数える映画祭に対して、実行委員会やボランティアへの敬意を表しながら「映画祭に来場される皆様には、平和の尊さを実感していただき、平和への思いを共有していただくことができれば大変うれしく思います」と映画祭への期待とともにエールを送られました。
広島国際映画祭2021は、広島県広島市のNTTクレドホール、広島市映像文化ライブラリー、横川シネマ(19日のみ)、にて11月18日~20日に開催されます。
<でみを’s EYE>
この日のオープニングでは来場の映画監督人に加えスペシャルゲストの小松菜奈さん、坂口健太郎さんら華やかなゲストがレッドカーペットにて来場となり、 会場はほぼ満席、開始の時間を少し遅れるという嬉しい状況になりました。
今回の映画祭でピックアップされた作品は、『太陽の子』『ドライブ・マイ・カー』『孤狼の血 LEVEL2』など、広島にゆかりのある作品がメイン作品として上映された昨年と比較しどちらかというとテーマを限定しない作品のセレクトが行われた印象。
そんな中で宮川博至監督、住本尚子監督ら広島県出身の映画監督の作品、県内で撮影された丈監督作品『いちばん逢いたいひと』、森井勇佑監督作品『こちらあみ子』などの上映、さらに広島国際映画祭の前身である「ダマー映画祭inヒロシマ」でノミネートを果たしたキム・ジョングァン監督、藤井道人監督、金子雅和監督の三人が出そろうなど、ここ二年の厳しさをようやく乗り越えて、広島という場所と映画とのつながりとともに映画祭イベントとしての広がり感じさせる向きの復活が感じられる映画祭となりました。
オープニングにて部谷さんは、広島出身の新藤兼人監督が残した「誰でも人は生きる力を持っている。生きている限り生き抜こう」という言葉を挙げ、本映画祭に対してもその精神を明示しながら作品を選んだと語られました。
この日一作目に上映された映画『余命10年』では、作品の冒頭、病室で語らう登場人物が、余命10年となりながらも退院を迎えた主人公に「最後まで生きてね」とエールを送るシーンがありましたが、どこかその部谷さんがアピールされた映画祭のポリシー、当初から掲げてこられた「ポジティブな力を持つ作品を、世界から集めた映画祭。」というポリシーに重なる部分も感じられ、改めてこの映画祭が毎年行われる意義も感じられるものがありました。
来年は15周年という節目のアニバーサリー的な開催を控えており、さらなるイベントの活性化を期待したいところであります。
(文、写真:黒野でみを)
0コメント