ブラジルドキュメンタリー映画、原題“Espero tua(re)volta”(英題:Youe turn)の邦題が『これは君の闘争だ』として11月より、シアター・イメージフォーラムにて公開が決定、場面写真が公開されましました。
本作は2010年代のブラジルを学生たちの視点から描いたドキュメンタリーでございます。映画の始まりは、ブラジル・サンパウロの路上で公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモ。初めはバス料金20セントに対する要求だったものが、次第に政治に対する深い嫌悪感のなかで、物価上昇や重税、LGBTQ+や女性の権利、人種差別など、様々な問題に対する抗議へと広がっていきました。
そして2015年10月、サンパウロの高校生たちが公立学校の予算削減案に抗して自らの学校を占拠し始めるのです。
本作はボルソナロ大統領就任の2ヶ月後、ベルリン映画祭のジェネレーション部門で初公開され、アムネスティ・インターナショナル映画賞と平和映画賞を受賞。その後各国の映画祭で上映を重ね、2019山形国際ドキュメンタリー映画祭にて優秀賞を受賞いたしました。
【作品概要】
2013 年 6 月、ブラジル・サンパウロの路上で公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモが起きた。
初めはバス料金 20 セントに対する要求だったものが、次第に政治に対する深い嫌悪感のなかで、物価上昇や重税、LGBTQ+や女性の権利、人種差別など、様々な問題に対する抗議へと広がっていった。そして 2015 年 10 月、サンパウロの高校生たちが公立学校の予算削減案に抗して自らの学校を占拠し始めた。
この運動はブラジル全土を巻き込み、翌月には 200 以上の学校が占領されるまで発展、ブラジル社会で高校生たちによる大きな変革が起きようとしていた。
しかし、その期待は学校占拠から 3 年後、ブラジル初の極右政権が成立するとともに裏切られることになる。たび重なる汚職や治安悪化によって、14 年間続いた左派政権は群衆の支持を失い、「ブラジルのトランプ」と称されたジャイル・ボルソナロにその座を明け渡したのだった。
本作はそんな激動の 2010 年代ブラジル社会を学生たちの視点から描いたドキュメンタリーである。当事者である3人の高校生が当時の運動を振り返りながら、それぞれの意見をヒップホップ・ミュージックに乗せラップバトルのように衝突させていく。
進歩的な公共政策の下で育った最初の世代である彼らが、混迷化し、そして急速に右傾化し
ていくブラジル社会を糾弾していく過程で、学生たちの社会に対する希望と不安とが浮き彫りになっていく。
監督、脚本:エリザ・カパイ 撮影:エリザ・カパイ、ブルーノ・ミランダ 編集:エリザ・カパイ、ユリ・アマラウ 音楽:Décio 7
ナレーション:ルカス・“コカ”・ペンチアド、マルセラ・ジェズス、ナヤラ・スーザ 音響:Confraria de Sons & Cigars プロデューサー:アリアナ・ジェネスカ
配給:太秦 2019 年/93 分/HD/16:9/ブラジル/ドキュメンタリー
▽公式HP
www.toso-brazil.jp
11月よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
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